お知らせ 2023.04.27

作業スピードの向上と締付け過ぎの防止を実現
「端子締付け管理システム」を開発

 当社は、お客さまが安全かつ安心して運用できる電気設備を構築するため、当社の施工管理における重点管理項目である幹線の端子締付け作業に焦点を当て、締付けと締付け後のマーキングを確実かつ容易に行うとともに作業効率の向上を目的に、パナソニック製の充電インパクトドライバーとマーキング用アタッチメントからなる「端子締付け管理システム」を開発しました。



【開発の背景】

 幹線の端子接続部では、ねじのゆるみや締付け過ぎが原因で発熱や焼損が発生する恐れがあります。 そのため、当社では銅線用圧着端子に関する規格である(JIS C2805)に準拠した接続トルク管理基準を定め、それに基づき手動式のトルクレンチで幹線の締付けを行い、締付けた部分にマーキングしていますが、大規模な現場では膨大な数の端子を締付け、確認を行う必要があるため多大な労力を要します。 また作業者の技量によって作業スピードに大きな差が出るといった問題がありました。 そこで、新たにボタン操作で使用するボルトサイズを設定すると、自動でそのボルトサイズに応じたトルク値で締付けが可能な充電インパクトドライバーを用いることで、作業員の技量に関わらないトルク管理の実現に加えて疲労軽減による作業の効率化につなげました。 また、締付け直後にマーキングが可能なアタッチメントと一体化することで、マーキングの簡素化とともにマーキング忘れを防止できる「端子締付け管理システム」を開発しました。


【端子締め付け管理システムの特長】

① トルク設定が簡単で、作業員の技量に関わらないトルク管理が可能

② 過度な締付けや二度締めの防止が可能

③ 締付け後のスピーディーなマーキングが可能

④ バッテリーの低下によるトルク不足の防止が可能

⑤ せんき(ボルトにうまくねじ込めずに新たなねじを切る現象)対策が可能


【今後の展開】

 「端子締付け管理システム」は、5月24日から26日にかけてインテックス大阪で開催される「JECA FAIR 2023~第71回電設工業展~」で出品し、同展示会の製品コンクールにもエントリーします。 当社は、作業効率化につながる製品や工法の開発を通じて、高品質で低コストの工事を提供することで、設備工事業界の発展に寄与したいと考えています。

締付けからマーキングまでを容易に実施